メダカの稚魚が大きくなってくると、活餌として培養したゾウリムシの出番が終わりますよね。
成長の早いメダカは普通に成魚用のエサを食べられますし、成長の遅いメダカにはエサを少しすりつぶして細かくすればOK。
冬場でも暖房してメダカを産卵させるプロなら1年中ゾウリムシが必要かもしれないけど、普通に趣味でメダカを飼ってる人はどうするんだろう。来年の春の産卵シーズンまで、絶やさない程度にゆっくり培養しつづけるんだろうか?それとも、培養をやめて、春にまた入手するんだろうか?
とりあえず、せっかくのゾウリムシなので一応毎日少しずつ水槽に入れていますが、他に何か有効活用する方法はないかなと思っていたところ・・・
どうやらミジンコのエサになるみたいです。
ミジンコの培養でゾウリムシが使えたらいいかも。
ミジンコとは?
田んぼや池の水にいる、動物性プランクトンの一種で、大きさはおよそ2ミリ程。
タマミジンコ・ケンミジンコなど数種類いますが、よくネットショップで販売されているのはタマミジンコです。大きさや固さがメダカにちょうどいいみたいですね。ゾウリムシ同様、活餌なので食べ残しても水を汚さず、栄養たっぷり。
ミジンコは、自分よりも小さなプランクトンを食べて生きています。ということは、ゾウリムシは0.2ミリ程度とミジンコの1/10の大きさなので十分にエサになりそうです。
繁殖条件が良ければメスだけで子孫を増やせるし(単為生殖、産まれるのは全てメス)、秋になって田んぼの水が抜かれたというようにピンチになればオスが産まれ、休眠卵を産んで、春の田植えの時期まで土の中で休眠します。
単為生殖とか休眠卵とか、生命の不思議を感じますよね😲
ミジンコの培養の方法
ネットショップで買う方法もありますが・・・送料も考えるとけっこうお高いですよね。
ネットには、
ミジンコは田んぼの水や土で培養できるよ。エサもグリーンウォーターで十分だよ。
田んぼなら農薬を使ってるかもしれないし、ミジンコ以外の生物も混ざってる可能性があるよ。高くてもお店で買った方が安心だよ。ミジンコのエサは生クロレラやミジンコ用の飼料がいいよ。
という2種類の情報があって、もちろん記事の下にはミジンコだの生クロレラだのパウダー状のミジンコ用飼料だのが紹介されているのですが・・・。
私はそこまでミジンコにお金も場所もやる気もかけられないので、
お金のかからない田んぼの水&グリーンウォーターコースを選択しますよ。
田んぼでミジンコを採取する
田んぼの人に一声かけるにも、人影なんてどこにもありませんよね。だから、田んぼから用水路に排出している水を少し頂いてきました。水はほぼ透明で、土も少しだけ入っています。
目を凝らすと、ほんの少しですが何か動いているので、ミジンコも少しは入っているはず。
容器にミジンコとグリーンウォーターを入れる
田んぼの水に、エサとなるグリーンウォーターを入れます。グリーンウォーターは水中に植物性プランクトンが繁殖して緑色になっている状態なので、これがミジンコのエサになるんですね。
最初はグリーンウォーターが足りなかったので汲み置き水を足しました。
日当たりのいい場所に置く
ミジンコのエサになる植物性プランクトンは光合成をするので、日光が必要です。日光を当てることで植物性プランクトンが殖え、グリーンウォーターの緑がだんだん濃くなります。
水温が上がり過ぎても酸素が溶け込みにくくなるので、時々はスダレなどを利用しつつ、十分日差しを当てます。
水をかき混ぜる
田んぼのように水の流れがないので、酸素が不足しがち。弱くエアレーションするのがいいみたいですが、ベランダには電源がありません。
ミジンコが増えてきたら、だんだん水槽の水は透明になって、底にだけ緑の沈殿物がある状態になります。この緑の沈殿物がミジンコのエサになるように、ゆっくりかき混ぜます。この時、酸素も混ざると思います。
足し水のときも混ぜてやります。
実際の変化は?
毎日の世話は、
- 水が透明にならないように時々グリーンウォーターを足す
- 朝、ゾウリムシを毎日スポイトでさっと入れて、そのスポイトで底の緑の沈殿物をかき混ぜる
~約1週間
- 最初は水槽側面に気泡あり。空気が入ったみたい。だんだんなくなった。
- 1週間ほどは特に変化は感じられず。目を凝らすと、たまに物凄く小さい生物がいるのを感じる程度。
- 1週間過ぎると、だんだん水が透明になり、底には緑の沈殿物がたまる。
- 奥のミユキ稚魚・・・稚魚の大きさに差が出たら、よしずがある棚からこちらに移動します。もらわれていく前の待機水槽です。
~約2週間
- 透明な時に見ると、あちこちでミジンコが動いている。少しずつ殖えているのがわかって安心。
- 奥のミユキ稚魚がもらわれていったので、空いた容器にもミジンコを投入。全滅を防ぐためにミジンコ水槽2つで培養することにした。
- 翌日、前の水槽(9/5スタート)では水が透明になるけど、奥の新しい水槽(9/13スタート)は濁ったまま。ゾウリムシをスポイトで入れてから、そのスポイトで水中をかき混ぜた。
- 丸い黒い容器ではグリーンウォーターを作ることにした。
~約3週間
- ミジンコがだんだん殖えてきて、透明な時に側面から見ると、白い点々が動いている感じ。
- スマホのカメラで拡大するとミジンコらしき姿が写っていた。
- 朝見ると、遅く始めた水槽も、だんだん透明になってきた。ミジンコが水中の植物性プランクトンを食べて少しずつ殖えているみたい。
- 3週間経ち、初めて密網で掬ったら、網の上の水たまりに小さなミジンコがいっぱい動いていた!
メダカは食べた?
試しに網でミジンコを掬ってメダカにやったら、網に驚いてさっと逃げたものの、小さく動くミジンコを見つけるとさっと寄って来てパクパク食べてくれました。
約1か月のミジンコチャレンジ、成功です!という瞬間でした。(9月だったのでさわやかな晴天が多く、日差しや温度など条件が良かったのかもしれません)
でもミジンコの量が少ないので、2つくらいの水槽に食べるかな?と入れて確かめただけ・・・。全部のメダカにやりたいと思うと、これまた大掛かりになってしまうので、そこまでは無理かな。
今いるミジンコでたまに味見させてあげるくらいに頑張ります。ミジンコは4~10月が繁殖期なので、寒くなるまでもう少し培養を続けてみたいと思います。
まとめ
- ミジンコは田んぼの水や土で培養できて出費0円!
- ミジンコのエサはグリーンウォーターで大丈夫
- 元のミジンコの数によって時間がかかる
- 顕微鏡がないので何ミジンコなのかわからない(-_-;)
田んぼで取ってくると、元々のミジンコの数が少ないので時間はかかってしまいます。 それでも、グリーンウォーターと日光だけでミジンコが培養出来たら凄いですよね!なんたってタダ!ですよ。メダカに最適なタマミジンコか?と言えば、違うかも?ですが、いくらかは混ざっているはず。ゾウリムシが役立っているかも見えないけど、殖えてるので邪魔はしていないと思います。
★私は、田んぼの水を使うにあたって、
- そもそも強い農薬ならミジンコがいないはずなので、いたら大丈夫なのでは?
- 取ってきた水は少なく、足し水でどんどん薄まっていく
- 運よく殖えても、メダカに与えるまで日数がかかる
- 毎日日光を浴びる
- この方法でミジンコを育ててる記事も多い
ということから、多分大丈夫だろうと思って試してみましたが、もし、田んぼの水では農薬や他の生き物が混入する可能性など不安な方や、本気でたくさんミジンコを培養したい方はショップで買う方が安心だと思います。
いやいや、ちょっと試しにやってみたいだけ、の方なら田んぼの水や土で挑戦すると、失敗してもタダですから安心ですよね!